介護報酬の仕組みとは?

日程 : 2023年11月11日(土)
時間 : 13:30 〜18:20
場所 : ウィンクあいち (愛知県名古屋市)

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経営者が介護事業を運営する中で、介護報酬を理解するのに困っている方も多いのではないでしょうか。

今回は介護報酬について解説します。

目次

介護報酬とは?

介護報酬とは、厚生労働省の定義によると、事業者が利用者さんに介護サービスを提供した場合に、その対価として事業者に支払われるサービス費用とされています。利用者さんは、要支援者や要介護者にあたる人のことを指しています。

介護報酬は、介護保険法において、厚生労働大臣が社会保障審議会の意見を聞いて決定されており、それぞれのサービスごとに単位が定められています。基本的なサービスの費用に、各事業所のサービス提供体制や利用者の状況を加味して加算・減算されます。

それぞれのサービスごとの基本報酬は、厚生労働省の「介護報酬の算定構造」で記載されており、事業所は利用者負担として1割~3割を請求し、残りは自治体に請求する仕組みです。

2022年の介護報酬改定の影響

2022年に行われた介護報酬改定は、介護事業において非常に重要な改定であると言われています。

介護・障害福祉職員の待遇の改善については、「コロナ克服・新時代の開拓のための経済対策」を踏まえ、2022年10月以降について臨時の報酬改定が行われました。

そこで介護・障害福祉職員1人当たりの収入を月額平均9,000円相当である3%程度引き上げるための措置を講じることとする、と定められました。

収入の引き上げ対象は介護職員ですが、他の職員の処遇改善にもこの処遇改善の収入を充てることができるように柔軟な運用を認めるとされています。

介護事業の人材不足や高齢化などの問題に合わせて介護報酬も改定されていく

コロナウイルスの流行や自然災害などの社会問題があったことから、今後は感染症や自然災害が発生しても、継続的に介護のサービスが提供できるような体制の構築が求められています。

また、今後新たな感染症が発生したときに、施設での感染症の発症や蔓延を防止するための研修や訓練も義務付けられました。

それだけでなく、今後も人材不足や介護職員の高齢化などの問題は、引き続き改善策を求められることが考えられます。これらの問題に合わせて、介護報酬も改定されていくでしょう。

経営者は、介護報酬がどのようなものなのか基本を理解しながら、最新の情報も取り入れていく必要があります。

介護報酬の仕組みは必要に応じて変化していく

今回の臨時の介護報酬改定により、介護職員の収入が引き上げられたことは、とても大きい出来事になりました。介護の現場は、年々利用者さんの需要が高まっているのに対し、離職や人材不足が深刻化しているためです。今回の改定によって、介護職員は、以前よりもモチベーションが上がり、仕事にやりがいを感じられるようになるのではないでしょうか。

また、感染症が蔓延することや、自然災害によって介護の継続が困難になってしまうケースがあったことから、これらの発生、蔓延を予防する対策が立てられたことは非常に大きかったと考えられます。今後も感染症や自然災害は発生することが予想されるため、今回の介護報酬改定は介護業界の歴史の中において改善の機会になったのではないでしょうか。

介護報酬は、事業所や事業所で働く職員が働き続けるために必要な報酬です。

時代の変化により改定されていくため、その都度内容をきちんと理解することが大切です。そうすることで時代や利用者さんのニーズに合わせた事業内容を考えることができます。経営者は、ぜひ介護報酬の内容を把握することをおすすめします。

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