介護事業ってそもそもどんな種類がある?若手の疑問を解説!
介護事業と耳にする事業の中には多くの種類の事業があります。
今回は多種多様な介護事業の中身について解説します。
そもそも介護サービス事業所とは?
介護サービス事業所というのは、介護保険法に基づいたサービスを提供しているすべての事業所のことです。1つのサービスを指すものではなく、訪問介護など、介護と名の付くものの他に、福祉貸与などの介護保険法にもとづいたサービスも含まれます。
これらのサービスが受けられる対象者は決まっており、要支援1~2、要介護1~5などの介護認定を受けた高齢者が該当します。誰もが希望すれば受けられるサービスではないため、注意が必要です。
介護事業の種類
現在、介護保険法に基づくサービスは事業所・施設などを含めて25種類あります。
これらのサービスは、サービスの利用が必要だと主治医が判断した場合にのみ利用可能です。今回はこの中からいくつか解説します。
訪問介護
利用者さんの自宅に訪問介護員や介護福祉士が訪問し、入浴、排泄、食事等を中心に介護を行う在宅サービスです。
訪問介護の対象者は、自宅で生活を送る、要介護と認定された人です。また、予防目的として要支援1~2と認定された人も対象になります。
福祉用具貸与
利用者さんの心身の状況、希望そしてその環境をふまえたうえで、適切な福祉用具を選び、必要によって取付けや調整などを行います。福祉用具は、車いす、手すり、スロープまたは歩行器など様々です。福祉用具貸与を利用できる対象者は、自宅で生活を送る、要介護と要支援に認定された人です。軽度といわれる要支援1~2、そして要介護1の人には貸与の対象外となる福祉用具があります。
訪問看護
看護師、准看護師、保健師、理学療法士または作業療法士が居宅を訪問し、利用者さんの状態に合わせた診療の補助を行うサービスのことをいいます。
訪問看護を利用できる対象者は、自宅で生活を送る、要介護と認定された人です。要支援1~2と認定された人は介護予防として訪問看護を受けることができます。
訪問リハビリテーション
理学療法士、作業療法士または言語聴覚士の専門職が、利用者さんの自宅を訪問して行う、心身の機能回復、生活の自立を助けることを目的とするリハビリテーションのことをいいます。
訪問リハビリテーションを利用できる対象者は、自宅で生活を送る、要介護と認定された人になりますが、予防目的として要支援1~2と認定された人も対象になります。
通所リハビリテーション(デイケア)
病院、診療所や介護老人保健施設で提供される、利用者さんの心身機能の維持回復や、日常生活において自立を助けることを目的とするリハビリテーションです。利用者は介護老人保健施設などに行って、サービスを利用します。
通所リハビリテーションの利用対象者は、自宅で生活を送る、要介護と認定された人です。要支援1~2と認定された人は、予防目的として利用することができます。
多種多様な介護サービス事業所を活用して高齢者は生きている
介護サービス事業所は25種類と非常に多くの種類があり、それらは高齢者の介護度に合わせて適切なものを利用されています。介護サービスが多岐に分かれていることによって、利用者さん個々に合ったサービスを受けられることがメリットです。
今後の高齢化でさらに介護事業の需要が高まり、経営側も多くの介護事業を展開していくことになるでしょう。しかし、行う介護サービス事業によっては、設備に関する投資額が多額になるものがあるため、開業に必要な資金はあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
また、介護事業の需要と種類をしっかり把握することが重要です。
たくさんの介護サービスから適切なものを
高齢化が続く中で、介護事業の需要が増え、その結果たくさんの介護サービスができました。
介護の認定によっては、体の不自由な高齢者でも、福祉用具を使うことで今まで通り自宅で生活ができ、自宅にいながら介護やリハビリを受けることも可能です。
利用者さんによって、必要なサポートは人それぞれです。だからこそ自分に合った必要なサービスを受けられることは、利用者さんにとってのメリットだと言えるでしょう。
高齢による怪我や病気で思うように体が動かなくなり、生活に支障が出る高齢者が多くいます。介護サービスの存在によって、普段の生活の中でより自分らしく生活できるようになるでしょう。介護認定を受けた利用者さんの家族は、自分たちだけで介護の負担をせず、積極的に介護サービスを利用することをおすすめします。