国が提言する科学的介護とは?

日程 : 2023年11月11日(土)
時間 : 13:30 〜18:20
場所 : ウィンクあいち (愛知県名古屋市)

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介護報酬改定の中で明示されている「科学的介護」という言葉をご存じでしょうか。

科学的介護という言葉を知り、今後の介護業界の方向性を理解しておく必要があります。

今回は「科学的介護」とは何かを解説していきます。

目次

科学的介護とは

2021年度の介護報酬改定において提言されたのが、科学的介護の推進です。

この改定で科学的介護推進体制加算が新たに創設され、科学的介護を取り入れることが介護事業の運営でも非常に重要となりました。

科学的介護とは、科学的な根拠に基づいた介護のことで、今後は科学的な根拠をもとに介護が提供されていることが重要になります。

現在の介護現場に科学的介護が取り入れられることで、利用者さんの状態が詳細に分析できるようになります。さらに、厚生労働省による精度の高い利用者さんの介護に対するフィードバックを受けることで、その後の介護方針をより具体的に決めることができるようになるでしょう。

科学的介護情報システムLIFEについて

LIFEとは、2021年の介護報酬改定で新たに創設され運用が開始された、介護事業所において業務のPDCAサイクルを回すために重要なシステムです。

このシステムには決められた様式があり、そこには利用者さんの状態や、提供する介護サービスの内容、そしてケアの計画・内容などを入力します。すると厚生労働省へデータが送信され、施設にサービスについて評価とフィードバックをもらうことができます。

このフィードバックにより、介護事業所では今まで気づかなかった課題が把握できるようになるでしょう。LIFEを活用することで、足りなかったケアが何かがはっきり見えてくるため、そこを確実に改善していくための計画を組むことができます。

厚生労働省はLIFEによって収集したデータを分析し、蓄積することで、適切な介護サービスを提供することを目標にしています。今後の介護事業所においては、このLIFEの活用がより介護の効果を高めていくために重要な手段になっていくでしょう。

今後の介護業界では科学的介護が重要視される

今後も医療ITやさまざまな企業の介入、介護サービスの多様化、高齢化などの要因が重なる中で、介護が複雑になることが予測されます。そんな介護を解析していくためにも、2021年の介護報酬改定で提言された科学的介護は非常に重要となってきます。

介護業界では、今後、適切なサービス提供を行えるようにしていくことが目標となっていくでしょう。具体的には、業務に共通の指標を用いたPDCAサイクルを組みこむことや、LIFEの評価やフィードバックを受けてカンファレンスを行うことなどが挙げられます。

この一連の流れにより、利用者さん自身の尊厳の保持や、日常生活の自立、そして要介護状態の軽減に対して効果的です。

科学的介護でより的確な介護サービスを

2021年の介護報酬改定で新たに創設され運用が開始されたLIFEにより、これからの介護現場は大きく変わることが予想されます。
これまでの介護現場は、フィードバックに職員側の知識や経験が大きく必要とされてきました。

しかし、LIFEを適用することによって、どこをどう改善すべきかが具体的に見えるようになり、より質の高い介護ができるようになります。これまで施設ごとにやってきた独自のフィードバックやカンファレンスの精度がどんどん上がっていくでしょう。

LIFE導入による科学的介護で効率的に課題を見直し、充実した介護サービスを提供してはいかがでしょうか。

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