介護業界における理学療法士の教育の実態とは?経営者ができること
介護業界で働く若手の理学療法士が増えていたり、新卒採用を始めたりしている事業もあります。
しかし実態は、なかなか教育制度が整っておらず、若手の離職が深刻な課題です。
今回は介護業界における理学療法士の教育の実態や、そこに対して経営者ができることを解説していきます。
介護業界における理学療法士の教育の実態
介護業界へ就職する理学療法士は少しずつ増えてきており、新卒採用を始めている施設もあります。このように介護業界で必要とされる理学療法士ですが、現実は厳しいものです。
介護業界に就職した理学療法士の中には、病院へ転職や、離職していくケースがあります。その理由としては、介護業界での教育制度が整っていない、モチベーション維持ができない、そしてスキルアップが見込めないといった、様々な理由が挙げられます。
また、介護業界は、仕事の環境も内容も病院とまったく異なるため、同じものと捉えて就職すると仕事のギャップに悩む人もいるかもしれません。
介護業界での理学療法士は、リハビリの面で非常に重要な存在です。そのためにも、これ以上離職者を出し続ける状況であってはいけません。なので、長く働き続けられるように教育を改善することが求められています。介護業界における理学療法士の教育は、大きな課題となっています。
介護業界における理学療法士の教育の課題
まだまだ介護業界で働く理学療法士は多くなく、病院のように充実した教育制度が整っておらず、辞めていくことは大きな課題です。
しかし、現在では訪問看護などの教育体制が整っているところでは、新卒の採用も活発になっています。
そこで整ってきている介護業界の理学療法士の教育制度を参考にし、同じように教育を実施してみるのも一つの手です。
介護業界における理学療法士の教育について経営者ができること
介護業界における理学療法士の教育について、経営者ができることはあります。
まず、介護施設と病院では働き方が全く違うという点を、入職前にきちんと理学療法士に説明することが必要です。初めに説明することで、理学療法士が実際に介護業界で働くイメージができ、仕事のギャップが生まれにくくなるでしょう。
また、実際に教育するために、病院や大規模な教育体制が整ったところの、理学療法士の教育制度を把握し、自分のところでも取り入れていく努力が必要となってきます。
その後は人員確保をしていき、理学療法士が同じ理学療法士から教育を受けられるようにしていくのも重要です。他職種から学ぶとどうしても専門分野のずれが生じてしまいます。同じ職種だからこそ分かる内容がたくさんあり、同じ視点で教えることができます。
■教育制度を整えて理学療法士が働きやすい職場に
今後、介護業界の利用者数が増えていくことが予想される中で、リハビリにおいて理学療法士の需要もますます上がってくるでしょう。
そんな中で、理学療法士の教育やフォローが十分でないために離職させてしまうのは非常にもったいないことです。
経営者は、理学療法士の採用時に、介護業界においての理学療法士の役割をきちんと本人に説明しましょう。そして理学療法士が納得し、安心して働けるような環境づくりをしましょう。
このように、理学療法士の教育制度を整えていくことは、今後の理学療法士の確保のために欠かせません。勉強会なども積極的に取り入れ、理学療法士が成長でき、長く働きたいと思えるような環境を作っていきましょう。