【介護事業経営者向け】訪問看護ステーションで作業療法士を採用するためには
作業療法士の就職先として訪問看護ステーションへの就職も増えてきつつあります。
今後さらなる在宅での支援の需要が高まる中で、作業療法士の訪問看護ステーションでの採用も必要になってくるでしょう。
今回は介護事業経営者へ向けて、訪問看護ステーションで作業療法士を採用するために知っておくべきことを解説していきます。
訪問看護ステーションにおける作業療法士の需要
訪問看護ステーションでの作業療法士の需要は精神領域、小児領域そして高齢者領域で高まっています。作業療法士のリハビリ対象は高齢者だけではないのです。
作業療法は、利用者さんが日常生活を行う上での「作業」をリハビリ面からサポートする仕事ですが、領域別に見るとそれぞれ需要が異なります。
例えば、精神科特化の訪問看護ステーションでは、リハビリと一緒に心のケアも必要です。精神的な問題で、日常生活を送ることが困難な利用者さんと向き合うことのできる作業療法士が必要とされています。
またそのほかにも高齢者の増加や高次脳機能障害の方の増加、発達障害児の存在もあり、総じて在宅での作業療法士の需要が高いのが現状です。
訪問看護ステーションで働く作業療法士の現状
訪問看護ステーションで働く理学療法士は徐々に増えています。しかし作業療法士の需要の認知度はまだまだ低く、実際に訪問看護ステーションで働く作業療法士の数が少ないのが現状です。
厚生労働省が公表している「平成30年介護サービス施設・事業所調査の概況 施設・事業所の状況」によると、訪問看護ステーションで働く作業療法士の数は7,615人で、理学療法士の1万7,550人に対するとまだまだ少ないことが報告されています。
作業療法士の認知度は低くても需要は確実に高まってきているので、これからもっと人数を増やしていくべき職種といえるでしょう。
訪問看護ステーションで作業療法士の採用を増やす方法
厚生労働省が公表している「在宅医療(その2)訪問看護ステーションにおける理学療法士等従事者数の割合の推移」によると、2017年9月時点で訪問看護ステーションの従事者の中で、80%以上が理学療法士等である事業所は0.4%、60~80%未満の事業所は4.3%、40~60%未満の事業所は10.9%となっているのが現状です。
上記のデータから、訪問看護ステーションで、働く作業療法士が少ないことがわかります。そのため、今後は訪問看護で活躍できる作業療法士のフィールドをもっと求人上で売り出していく必要があります。
看護師の比率が高く意見が言いづらいと思う作業療法士もいると思いますが、より良いリハビリの提供をするうえでは、専門職同士がお互いの意見を尊重しあえる環境であることが重要です。
作業療法士は訪問看護ステーションで需要が高まる
作業療法士が訪問看護で活躍することで、今まで以上に幅広い領域のリハビリを提供できるでしょう。それは作業療法士による専門的なリハビリが、高齢者だけでなく精神や小児の領域でも需要が高まっているためです。
今後ますます作業療法士を必要とする施設が増えていくことが予想され、作業療法士の求人が増える傾向にあることが考えられます。
作業療法士に求められるリハビリの領域が広いため、訪問看護ステーションによってリハビリの方針内容が違ってきます。作業療法士の方には、施設の特色を知った上で転職先を考えることをおすすめします。
訪問看護ステーションで作業療法士を採用する方は、作業療法士は幅広い分野での需要が高まっており、訪問看護ステーションが働き甲斐のある環境であることを伝えていきましょう。