デイサービスに必要な人材とは?向いている人と採用戦略について解説
「デイサービスにはどんな人材が必要なのか知りたい」
「デイサービスの採用戦略ってどうすればいいの?」
このような悩みを抱えている経営者も多いのではないでしょうか。デイサービスの人材を集めるには、どんな人材が必要なのか理解しておく必要があります。
今回は、デイサービスに必要な人材と採用戦略について解説します。この記事を読むことで、デイサービスの人材採用について詳しく理解できるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
デイサービスに必要な人材とは
デイサービスを運営していくためには、管理者、生活相談員、看護職員、機能訓練指導員、介護職員という5つの人材が必要です。各職種について解説します。
管理者
管理者はデイサービスの運営を管理していく役割を持っています。他の業務と兼務することも可能なので、介護職員など他の業務と兼任する場合が一般的です。
管理者になるための資格などは不要で、届け出を提出すれば誰でも管理者になれます。ただし、施設の代表者なので、介護に関する知識を持っていたほうがデイサービスを運営しやすいでしょう。
生活相談員
生活相談員とは、利用者さんやご家族、ケアマネージャーなど外部の方と施設をつなぐ窓口となる役割を持っており、営業時間中は常に1名以上配置しなければいけません。事業所の顔となって、施設外で活躍する場面も多いため、利用者の新規獲得において重要な役割を持っています。
生活相談員になるためには、社会福祉主事任用資格者、社会福祉士、精神保健福祉士のいずれかの資格保有者か、各都道府県が定める基準を満たす職員でなければいけません。
看護職員
デイサービスにおける看護師は、利用者さんの健康管理が主な業務ですが、それ以外にも介護職員としての教務や機能訓練を実施する場合もあります。
利用定員10名以上のデイサービスの場合、単位ごとに看護職員(看護師または准看護師)を1名以上配置しなければいけません。ただし、以下の条件を満たす場合、他事業所との兼務も認められています。
- 看護職員が当該指定通所介護事業所内でサービス提供日ごとに利用者の健康状態の確認等を行うこと
- 提供時間を通じて、同一敷地内他事業所及び病院、診療所又は訪問看護ステーションと密接かつ適切な連携を図っていること
機能訓練指導員
機能訓練指導員は、利用者さんに対して機能訓練を実施する職員です。デイサービスでは、機能訓練指導員を1名以上配置しなければいけません。また、機能訓練指導員となれるのは、以下の資格を持っている職員のみです。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護師
- 准看護師
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師・きゅう師
機能訓練指導員として「はり師、きゅう師」を配置する場合、機能訓練指導員を配置した介護事業所等で6カ月以上機能訓練指導に従事した経験が必要なので注意しましょう。
介護職員
介護職員は、デイサービスの利用者さんに対して日常生活のケアを行います。介護職員になるために必要な資格等はありません。
しかし、介護職員における介護福祉士の資格保有者の割合によっては、サービス提供体制強化加算を算定できるメリットもあります。また、介護福祉士など専門知識を持った職員が多いと、事業所内でのトラブルや事故も減るでしょう。
デイサービスが向いている人材とは
デイサービスでの仕事が向いている人材として、利用者さんとのコミュニケーションが得意、自立支援に興味がある、レクリエーションに抵抗がないといった特徴が挙げられます。各特徴について解説します。
利用者さんとのコミュニケーションが得意
デイサービスの利用者さんは、自立度も高くコミュニケーション能力が高い方も多くいらっしゃいます。利用者さんとコミュニケーションを積極的に取りたい方は、デイサービスでの業務に向いているでしょう。コミュニケーション能力の高い人材が勤務していると、利用者さんの満足度も向上するため実績向上にもつながります。
自立支援に興味がある
デイサービスでは、機能訓練やレクリエーションを通して、日常生活動作の改善を目指さなければいけません。利用者さんが元気になっていくための自立支援をしたい方は、デイサービスでの業務にやりがいを感じるでしょう。
ただし、自立支援を促すためには、専門的な知識も必要です。自立支援について勉強しつつ、他職種と連携して働きたい方もデイサービスに向いています。
レクリエーションに抵抗がない
多くのデイサービスでは、レクリエーションを実施しています。ただの余暇活動ではなく、身体機能・認知機能の向上を目指してレクリエーションを実施しているデイサービスも多いでしょう。
レクリエーションを企画・実践することに抵抗がない方は、デイサービスに向いています。逆に、レクリエーションに対して苦手意識がある方は、デイサービスでの業務に向いていない可能性もあるので注意しましょう。
デイサービスの人材採用戦略
デイサービスに必要な人材を集めるためには、ハローワーク、求人サイト、人材紹介・派遣、求人情報誌という手段が有効です。各手段の特徴について解説します。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)とは、求職中の方や求人事業主に対して、さまざまなサービスを無償で提供する厚生労働省が運営する総合的雇用サービス機関です。地元で求職中の方を探す場合には有効で、無償で利用できるメリットがあります。一方で、求人をかけられる範囲が狭い、というデメリットもあります。
求人サイト
スマートフォンの普及で求人サイトで仕事を探す人も増えています。求人サイトを活用して人材を募集する方法も有効でしょう。掲載するだけなら無償で利用できるサイトもあり、全国から募集できるメリットもあります。一方で、ライバルも多くなってしまうので、条件のよい大手の法人に人材を取られてしまうことも多いでしょう。
人材紹介・派遣
介護人材が不足していることで、介護職専門の人材紹介サービスなども普及しています。人材紹介や派遣サービスを利用すれば、ほぼ確実に人材を確保できます。
しかし、利用料が非常に高く、紹介者の想定年収20%〜50%を条件に提示する会社もあります。もし「利用料は支払ってもいいから、今すぐ人材が欲しい」という状況であれば、利用を検討してもよいでしょう。
求人情報誌
地元に密着した求人情報誌に求人情報を掲載する方法もあります。比較的安価で掲載できて、デイサービス近辺で募集する際には有効な手段です。ただし、求人情報誌が配布されている範囲でしか募集できないため、募集エリアが狭くなりがちです。広く人材を募集したい場合には不向きでしょう。
まとめ
今回はデイサービスに必要な人材と採用戦略について解説しました。デイサービスには、管理者、生活相談員、看護職員などの人材を配置しなければいけません。
コミュニケーションが得意な方や、自立支援に興味がある方、レクリエーションに抵抗がない方はデイサービスでの業務に向いている可能性が高いでしょう。人材の採用方法として、ハローワークや求人サイトなどをご紹介しました。職員を募集する際には、募集したいエリア、費用などを踏まえて最適な手段を選びましょう。