デイサービスとは?特徴や費用、メリットとデメリットを簡単に解説
「デイサービスってどんな施設?」
「難しい言葉を使わないで簡単に解説してほしい」
デイサービスについて知りたいと思っても、公的な機関が提供している文章は難しく理解しづらい方も多いのではないでしょうか。今回は、デイサービスについて簡単に紹介します。デイサービスの種類ごとに特徴を紹介しつつ、デイサービスのメリットとデメリットについても解説するので、ぜひ最後までお読みください。
デイサービスとは
デイサービスとは要介護状態の高齢者に対して介護サービスを提供する通所介護施設です。厚労省のWebサイトには以下のように記載されています。
通所介護は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。
利用者が通所介護の施設(利用定員19人以上のデイサービスセンターなど)に通い、施設では、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供します。生活機能向上グループ活動などの高齢者同士の交流もあり、施設は利用者の自宅から施設までの送迎も行います。
引用:厚生労働省「どんなサービスがあるの? – 通所介護(デイサービス)」
デイサービスにもさまざまな種類があり、提供されるサービスや特徴が施設ごとに異なります。どの施設でも「可能な限り自立した在宅生活を送れるように支援すること」を目的に運営されています。在宅生活を送りながら生活支援をしてほしい方はデイサービスの利用を検討しましょう。
デイサービスのサービス内容
デイサービスで提供されているサービス内容は施設ごとに異なります。しかし、一般的にどのデイサービスでも共通して提供されているサービス内容は以下のとおりです。
- 食事・おやつ
- 入浴
- 健康チェック
- レクリエーション
- イベント
- 送迎
上記のサービス以外にも、機能訓練、外出訓練などを提供しているデイサービスもあります。また、半日型のデイサービスの場合、入浴や食事の提供がない施設も多いでしょう。詳細なサービス内容は施設ごとに異なるので、詳細なサービス内容を知りたい方は直接施設へ問い合わせるとよいでしょう。
デイサービスの種類と違い
デイサービスには通所介護、地域密着型通所介護、療養型通所介護、認知症対応型通所介護という4種類の施設があります。各施設の特徴をご紹介します。
通所介護(デイサービス)
通所介護施設とは、一般的なデイサービスのことです。利用定員19名以上で、食事や入浴などのサービスを提供しています。機能訓練に特化した施設や、豊富なレクリエーションを用意している施設など、さまざまな特色を持った施設が多いことも通所介護の特徴です。
地域密着型通所介護(地域密着型デイサービス)
地域密着型通所介護とは、利用定員19名未満の小規模な通所介護です。提供されているサービスは通所介護とほぼ変わりません。しかし、サービス提供範囲が狭く、1日に利用する利用者数が少ない、という特徴があります。利用者が多いデイサービスが苦手な方には最適です。
療養型通所介護(療養デイサービス)
療養型通所介護は、医療的ケアのニーズが高い方が利用するデイサービスです。常に看護師による観察を必要とする難病、認知症、脳血管疾患後遺症等の重度要介護者、がん末期患者を対象としています。在宅で生活しながらも看護師からのケアが必要と判断される場合には利用を検討しましょう。
認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
認知症対応型通所介護は、認知症の利用者さんに対して専門的なケアを提供するデイサービスです。1日の利用人数は12名以下で、利用者1人ひとりに対して手厚いサービスを提供しています。認知症対応型通所介護の管理者は「認知症対応型サービス事業管理者研修」を修了していることが義務となっているため、専門的な知識を持っています。
その他のデイサービスの種類
デイサービスには多様なサービスを提供している施設も多く、他にも以下のような施設もあります。
- リハビリ特化型デイサービス
- レクリエーション特化型デイサービス
- お泊まりデイサービス
リハビリ専門スタッフが多数在籍して機能訓練を主に実施するリハビリ特化型デイサービス、多種多様な娯楽やレクリエーションを提供しているレクリエーション特化型デイサービス、宿泊サービスも提供しているお泊まりデイサービスなどもあります。
これらのデイサービスに明確な基準などはありません。各デイサービス独自の特徴としてアピールしながら運営しています。
デイサービスの費用と比較
各デイサービスの費用について、一部を取り上げて比較表にまとめました。ご参照ください。
要介護度 (7〜8時間) | 通所介護 | 地域密着型通所介護 | 認知症対応型通所介護 | 療養通所介護 |
要介護1 | 645円 | 735円 | 985円 | 【3〜6時間】 1,007円 【6〜8時間】 1,511円 |
要介護2 | 761円 | 868円 | 1,092円 | |
要介護3 | 883円 | 1,006円 | 1,199円 | |
要介護4 | 1,003円 | 1,144円 | 1,307円 | |
要介護5 | 1,124円 | 1,281円 | 1,414円 |
この表に記載されているのは基本報酬です。記載されている報酬に各施設で算定している加算や、昼食代などが追加された料金が最終的な費用となります。各施設が算定している加算や諸費用は、直接施設へお問合せください。
利用時間によっても単位数が異なります。今回は7〜8時間利用した場合の1回あたりの料金体系を示しています。利用時間によって料金が変動するため、詳細は各施設か担当のケアマネージャーへご相談下さい。
デイサービスのメリットとデメリット
デイサービス利用にあたって、メリットとデメリットについてまとめます。デイサービスのメリットは、自宅で生活を続けられることが挙げられます。一方で、夜間のサービスを受けられないデメリットもあります。メリットとデメリットについて解説します。
デイサービスのメリット
デイサービスは、在宅生活を続けながら生活支援を受けることができます。要介護状態になっても施設に入所することに抵抗感がある高齢者も多く、介護サービスを受けながら自宅で生活しなければいけない状況になる場合もあるでしょう。自宅で生活しつつ介護サービスを利用したい方にとって、デイサービスは最適です。
デイサービスのデメリット
デイサービスは日中に利用する通所介護施設です。一般的なデイサービスは夜間に利用できないため、夜間に介護サービスを利用したい方には向いていません。
一部お泊まりサービスを提供しているデイサービスもありますが、あくまで一時的に利用する場合に使えるサービスです。日常的に夜間のサービスが必要になるのであれば、入所施設を検討したほうがよいでしょう。
デイサービスとは在宅生活を支援する通所施設
今回はデイサービスの特徴などについてわかりやすく解説しました。デイサービスを一言で言い表すと「要介護者の在宅生活を支援する通所施設」です。
デイサービスは利用する対象者に応じて4種類の施設があります。リハビリ特化型やお泊まりデイなど独自のサービスを提供する施設も多いので、利用者さんのニーズに合わせて最適な施設を選びましょう。
在宅生活をしながら利用できるメリットもありますが、夜間のサービス提供がないデメリットもあります。在宅生活を続けながら介護サービスを利用したい要介護者にとって、デイサービスは最適な施設でしょう。