デイサービスにおける職員研修とは?わかりやすく解説
「デイサービスで職員研修って必要?」
「職員研修ってどんなことをすれば良い?」
このような疑問を持っているデイサービス経営者も多いでしょう。デイサービスとして指定を受けるためには、定期的に職員研修を開催しなければいけません。
この記事では、デイサービスにおける職員研修の概要と具体的な研修内容について解説します。この記事を読むことで、デイサービスでの研修計画を立てやすくなります。
通所介護(デイサービス)の法定研修の種類と概要とは?
通所介護(デイサービス)の法定研修は、指定通所介護事業所の運営基準に基づき、従業員に受講を義務付けられています。例として、認知症ケアに関する研修、従業員の資質向上のための研修などが挙げられます。これらの研修は、質の高いサービス提供や事故防止、法令遵守を目的としており、デイサービスの運営において欠かせないものとなっています。以下に運営基準で定められている研修の例をご紹介します。
認知症・認知症ケアについての研修
認知症・認知症ケアに関する研修は、介護スタッフが認知症の高齢者との適切な関わり方を学ぶためのものです。特に、利用者の日常生活の質を向上させるためのアプローチや、家族とのコミュニケーション方法など、実践的なスキルの習得を目的として開催しなければいけません。認知症の人との関わり方を理解し、より良いサービス提供を目指すための重要な研修となっています。
プライバシーの保護についての研修
プライバシーの保護についての研修では、介護サービスを提供する際に利用者のプライバシーをどのように保護するか、その重要性と方法について学ぶことが目的です。具体的には、利用者の個人情報の範囲や、情報漏洩を防ぐための具体的な対策などが研修の中心内容となります。
マナー・接遇についての研修
マナー・接遇についての研修では、介護サービスを提供する際の基本的なマナーと、利用者様との適切な接遇方法について学ぶことが目的です。この研修を受講することで、従業員は利用者様とのコミュニケーションの質を向上させることができ、信頼関係の構築に繋がります。
倫理・法令遵守についての研修
倫理・法令遵守についての研修では、介護サービスを提供する際に遵守すべき法令や倫理についての知識を深めることが目的です。この研修を受講することで、従業員は介護保険法や高齢者虐待防止法など、介護サービスに関連する法令の詳細を理解することができます。
事故発生・再発防止についての研修
事故発生・再発防止についての研修において、介護現場での事故は、利用者様だけでなく、従業員にとっても大きなリスクとなります。この研修では、事故が発生した際の正確な対応方法や、再発を防ぐための具体的な策を学ぶことが重要です。事故の原因をしっかりと分析し、それを基に再発防止策を立てることで、安全なサービス提供を目指します。
災害時の対応についての研修
災害が突如として訪れる中、通所介護の現場ではどのように対応すべきか。この研修では、災害が発生した際の具体的な対応方法や、通常業務の中での災害対策の取り組み方を学ぶことを目的としています。
感染症や食中毒の予防・まん延防止についての研修
感染症や食中毒の予防・まん延防止についての研修では、感染症や食中毒のまん延を防ぐための具体的な取り組みや、感染が発生した際の迅速な対応方法について学びます。特に、日常の衛生管理や感染経路の理解、正しい手洗い技術などの基本的な知識を深めることで、事業所全体の安全性を高めることが期待されます。
身体拘束排除についての研修
身体拘束排除の研修では、身体拘束をなくすための事業所の指針や、緊急でやむを得ない場合の対応方法について学びます。この研修を通じて、従業員は利用者の尊厳と自由を尊重する介護の提供方法を理解し、実践する力を身につけることが期待されます。
介護技術向上についての研修
介護技術向上についての研修では、ボディメカニクスをはじめとする介護技術に関する知識や技術を深めることができます。実践的なスキルの習得を目指し、最新の技術や方法を学ぶことで、利用者の安全と快適な生活のサポートを目指します。
令和6年4月から義務づけられる研修
令和6年4月より、通所介護事業所の運営基準において、新たな研修が義務づけられることが予定されています。これにより、従業員は業務継続計画や感染症の予防、ハラスメントに関する研修を受講する必要が生じます。特に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、感染予防対策の研修が重要視されています。
ハラスメントの研修
ハラスメントは、介護現場での大きな問題となっています。適切な研修を受けることで、ハラスメントの予防や対応が可能となります。この研修は、ハラスメントの種類やその影響、対処法などを学ぶことが目的です。正しい知識と理解を持つことで、より健全な職場環境を築く手助けとなります。研修を受けることで、職場の安全と信頼を高めることが期待されます。
BCP(業務継続計画)に関する情報
BCPは、災害や事故が発生した際に、企業の重要な業務を継続させるための計画です。この計画は、事前にリスクを評価し、必要な対策を立てることで、事態の悪化を防ぎ、迅速な復旧を目指します。特に、法的トレーニングや長期ケアの分野では、BCPの重要性が高まっています。これにより、サービスの中断を最小限に抑え、顧客や利害関係者への影響を軽減することが可能となります。
研修を効果的に取り入れて利用者満足度を高める
今回は、デイサービスで取り組むべき職員研修の内容について解説しました。通所介護事業所(デイサービス)として指定を受けるためには、職員研修を定期的に開催しなければいけません。
デイサービスで職員研修を開催することで、質の高いサービス提供や事故防止につながります。デイサービス経営者は、年間の研修計画を立てて効果的な研修を開催することを心がけましょう。